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御堂筋note magazine

Vol. 7

数字について知っておくこと

数字についての基礎

事業を経営していくうえで、数字は切っても切れない付き物です。なぜなら、事業の成果である業績は、ほとんどが数字によって測られ、評価されるからです。ですから、事業を経営していこうとする人は必ず、数字の意味するところをつかむ能力が必要となるのです。ですから、必要なスキルは身につけてください。数字をつかむために経営者に必要なスキルは次の3つです。
ⅰ.数字は大局的に掴める能力⇒上2、3桁の値をつかまえて、全体像を大きく把握する。
ⅱ.数字から異常点と傾向を掴める能力⇒変化に気づくようにする。
ⅲ.数字の読み書き能力⇒3桁ごとにコンマが入った数字をなめらかに読めるようになるまで練習する。

数字のつかみ方(考え方のヒント)

次に、色々な資料を見て、数字をどうとらえ、解釈したり、分析したりするのかのヒントを話しておきます。これらは、特に経営上、毎月の業績の管理資料を見ながら、問題点を把握し、原因を特定し、必要な手を打っていくという、経営者にとって不可欠な活動の基本となるものの見方、考え方です。

ⅰ.大きさを考える

(1)大事な順に考える→ABC分析;ものごとの結果の80%は20%の原因からおこる。だから大事な順にならべ考えること。感度分析;結果を引き起す原因をあげ影響度の高いものから着手する
(2)効果を挙げるためには、最低量の必要投入量がある→クリティカル・マスといい、人・もの・金・時間の投入に際して忘れないこと

ⅱ.分けて考える

(1)相互に重複せず、合計すると全体になるように資料を作る→「ミッシー(MECE)」といい、ものごとの原因や対策を考えるときに、見当はずれ、非効率などを避けるために大事な考え方
(2)細分化の方法→足し算(A+B=全体)、掛け算(A×B=全体)
(3)マトリックス→縦横2列、4つの箱で考える。縦横の区分けのタイトルが大事

ⅲ.比較して考える

比較の対象→前年や前月、目標、あるべき基準、業界平均など、比較の方法→差額、比率

ⅳ.変化/時系列を考える

(1)過去の振り返り⇒自覚していなかった戦略を再発見する。(インプリシット・ストラトジー)
(2)傾向を見る⇒起点をどこに置くか?起点を100とするか現在を100とするか。
(3)トレンドを正しく見る⇒季節変動指数による修正、移動平均による修正。年計と移動年計⇒年計とは直前1年間の合計、移動年計は年計の推移でともに大事な考え方
(4)変節点に着目し、変化の兆候を読み取る。
(5)悪化・良化分析⇒ある基準年度に比べて利益変動を詳細に各項目の変化を調べる。

ⅴ.ばらつきを考える

(1)バラツキに対する取組み方⇒①現状をより正しく理解して意味を読み取る、②バラツキをいかに活かすか、利用するかを考える、③バラツキに対してどのような規律、秩序を持ち込むか。
(2)バラツキを2元のグラフにする⇒法則性や例外が分る。表面上の現象に安易にとびつかず、背景の事情を正しく読み取ることが必要で、バラツキの利用にあたっては①あってはならないもの状況把握と阻止、②望ましいケースを全体展開から考えること

ⅵ.過程/プロセスを考える

プロセスを追って、原因-結果関係を考える。モノや作業の流れをとらえる。漏れの過程を考える⇒プロセスとアウトプットの関係を漏れの過程ととらえ、改善機会とする。

ⅶ.ロジックツリーで考える

全体から部分、結論から原因へと何段階にも分けて、明確な行動が起こせるように分解している。このとき、上で述べた「ミッシー」の考え方に注意すること。

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今日のまとめ

経営の成果は数字で表わされます。経営者は、数字をみて、そこから問題を感じとり、問題解決の方向性を具体的に見つけ出していく能力が問われます。

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