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ITコンサルティング

データ戦略で勝つ

これから伸ばすのは「データ活用力」

今こそ、企業資産を蓄積するために、攻めのIT投資を行うタイミングが来ているのではないでしょうか?

これから伸ばすのは「データ活用力」

ヒット商品を作り、できるだけ多く売り、固定費の負担を減らして儲けを増やすことが、ビジネスの基本だった時代から、特定の顧客の要求とニーズに着目し、そこに向けて継続的な価値をもたらすサービスを創造すること、へビジネスの主体が移行しているのが、現在ではないでしょうか?
 しかし、この「特定の顧客の要求とニーズに着目する」ことは、そんなに簡単なことではなく、まずは顧客を知ることが必要となります。では、顧客を知るためにはどうすればいいのか?新規の見込顧客と既存顧客、重点顧客とその他の顧客などカテゴライズし、それぞれにおける購買分析や問合せなどのフィードバック分析といった、分析をできるだけのデータを取得することがまず第一歩となります。

日本の国際競争力

 右記は2019年の日本の国際競争力のスコアで、総合順位は30位です。1990年代には首位にもなった日本が、米国はもちろん、中国やシンガポール、ドイツから大きく離されています。その中でも、対象63ヶ国で最下位周辺の順位となっているのが、『語学力62位』、『経営幹部の国際経験63位』、『デジタルスキル60位』、『データ活用力63位』の4項目です。国内総生産(GDP)はいまだに世界3位を保っている国が、IT関連のスキルでここまで低い順位となっているのは非常に残念な結果です。
 今後の労働人口減少も相まって、従来の労働集約型での生産性向上ではもう追いつかない状況がすぐそこまできています。最近は、「働き方改革」「業務効率化による生産性向上」という観点で、IT活用が話題に上がることが多いですが、IT活用の利点はそれだけではありません。
 これからは「情報」にいかに価値を見出し、新たなニーズを発掘し、それをサービスとして提供し、ビジネスにつなげていくか、がポイントになってきます。顧客に関する情報は企業財産です。この企業財産をどこまで蓄積し、多角的に分析してビジネス創出を続けていくか、ということです。

企業間取引に付随して発生する業務

 企業が消費者に直接物販をするような企業対消費者(BtoC)の取引とは異なり、BtoBの企業間取引では、一つの受注において、多くのやり取りが発生することが一般的です。右記が一般的に発生する5つの対応業務になります。5つそれぞれにおいて、双方の間で複数回のやり取りが交わされており、都度新たな取引情報が発生していることになります。その情報をみなさんはどういった形で管理されていますでしょうか?そもそも管理されていますでしょうか?できるだけ商品を多く売る、というビジネスモデルの下では、受注に至るまで・至った後の過程の情報は、あまり価値の無いものだったのかもしれません。
 しかし、顧客の要求とニーズを掴むためには、この受注に至るまで・至った後の過程にこそ、継続的な関係や次の新しいサービスに向けた、重要な情報が詰まっているのです。右記の5つの業務のうち、アナログで現在も行っている部分はどれぐらいありますでしょうか?そして、アナログで行っている場合、その情報を日々集計し、傾向や課題を分析・抽出している方はどれくらいいますでしょうか? 昔からの慣習や取引先とのパワーバランスなど、実際に取り組む上での課題はあると思います。しかし、今までと同じやり方ではもう人手が足りず、これ以上の生産性向上は見込めません。今こそ、企業資産を蓄積するために、攻めのIT投資を行うタイミングが来ているのではないでしょうか?

BtoB EC市場はハイペースで拡大している

 日本のBtoB-EC市場規模は344兆2,300億円(前年比8.1%増)、EC化率は30.2%(前年比0.8ポイント増)となっています。また、左記は2018年の日本のBtoB-EC市場規模の内訳です。ちなみに、消費者向けのBtoC-ECの市場規模は17兆9845億円(前年比8.96%増)、EC化率は6.22%(前年比0.43ポイント増)となっており、BtoB-ECは市場規模で約20倍という圧倒的な規模とスピードでEC化が進んでいるのです。日々発生する受注業務は、正確でスピーディな情報入力が必要なだけでなく、顧客との接点でもあります。電話・FAXといったアナログではなく、Webで注文を受ける、または営業が受注時に直接Webで注文する、といった効率化を図ることで、日々の受注入力業務に時間をかけるのではなく、受注傾向の分析や在庫チェック、出荷状況のチェックや商品への問合せ対応、といった人でないとできない業務へのシフトができるようになります。また、情報が「データ」という形になることで、BI(ビジネスインテリジェンス)サービスのインプットとして利用できるようになります。そうなれば、購買分析や課題要因分析といった様々な分析ができるようになり、自社の「データ活用力」が上がります!
 今回下記のネットワークでご紹介する「アラジンオフィス」「アラジンEC」を始め、企業の受発注業務周りを、トータルでIT化できるサービスが、現時点でも10数種は出ています。企業規模や導入業種、独自業務へのカスタマイズなど、複数の観点で自社に適したサービスを選ぶことができます。左記のEC化は、まだ大企業が多くを占めている状態ですが、日本の企業の99%以上を占める中小企業の中で、他社と差別化を図り、新しいサービスを提供し、勝ち続けるために、データ活用の第一歩を踏み出してはいかかでしょうか?その際には、ITサービス導入の検討から新しい業務の構築・新システムの運用立ち上げまで、サポートさせていただきますので、ぜひご相談ください。

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