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ぐちゃぐちゃの経理直します。
回収率70%が95%に! 貸倒れ「0」へのプロセス。
奇跡的?いいえ本当の話です。
今回の取材のご協力は、首都圏にある中堅建材問屋のS建材株式会社 経理部長S様。
小笠原: 今日は私どもがお客様と取り組んだ活動について感想や評価をお伺いしたいと思っています。
もう随分と長いお付き合いですが、最初は業務の改善のために内容を調べて、業務のフローチャートを作り、問題点を検討しながら改善案を考え、マニュアルを作っていきましたよね。
S氏: そうでした。何と言っても仕入の値引のチェックのしかたを整理できたことはとても良かったです。というのは、当時メーカーの営業マンが値引を入れていて、そのチェックをうちでするのですが、相手がしたもののチェックですから、とても難しく業務部門の事務の時間も大変多く掛かっていました。それに完全なチェックなんてできないですから、いわばメーカーのいいなりに請求書どおり払っているという感覚に近いですよね。だから、うちの支払が意図よりも相当多くなっているのではないかと心配していましたから。
小笠原: ほーっ、そうだったんですか!
S氏: 小笠原さんからアイデアをいただいて、発想を逆転して、うちで値引の処理を起こしてそれをメーカーさんにチェックしてもらって支払を確定させるように変えたのです。
小笠原: でもよくメーカーを説得して、実施できましたよね?
S氏: 当時のN専務が、メーカーと交渉して実現してくれたんです。本当に良くやっていただきましたよ。それで随分楽になりましたから。
小笠原: へーっ?どんな風に楽になったんですか?
S氏: そりゃ、うち本位で支払ができるようになったんですから。間違った支払をしているのではないかという心配がなくなりましたから。この心理的な安心感は大きいですよ。
それに、事務の業務の時間が半分以下になりましたよ。それで時間的にも随分楽になりました。今まで120時間くらいかかっていたものが60時間ですから。
小笠原: それは大きいですよね。その時間減少のメリットはどんなところに出てきたんですか?
S氏: 月次の決算が今まで、どうしても締めて18日くらい掛かっていたものが7日くらいでできるようになりましたから、月次損益がとても早く分かるようになりました。それで専務を初め皆さんに誉めていただいて、とても嬉しかったですよ。何しろ経営者は月次の利益を早くみたいですからね。
小笠原: それは、なぜですか?
S氏: そりゃ、前月の経営成績が、早く分かれば分かるほど、打つ手が早くできるじゃないですか!
小笠原: なるほど、そりゃそうですよね。それで他に何か成果がありましたか?
S氏: とても印象に残っているのは、うちに施工部隊があったのですが、それをなくしてしまったことです。あれで、うちが利益の出る体質に変わりましたよ。
小笠原: いっしょに施工部門の業務調査をしていきましたよね。あれは、何でお抱えの職人の支払がこんなに多いのか、その割には工務課に6人も社員がいて・・・。
S氏: そうなんですよ。
当時専属の職人が7人いました。大体1人当り月に80万円くらい支払があって、しかも現場への交通費とか諸経費はうち持ちでした。職人さんたちはいい思いをしていたと思いますよ。でも社内では、そうしたことも含め今までしていることに疑問を持つなんていうことは、仲々しませんからね。
それを小笠原さんが疑問を呈した!
小笠原: それに、そんだけ職人さんに払っているんだったら、一体工務課の人たちはどんな役割を果たしているんだと、業務が重複していたり、過剰サービスになっているんではないか、ひとつひとつの工事、工務課1人当りの採算性を求めて、色々な分析をしましたね。業務時間調査とか・・・。
S氏: えぇ、それで、結局、職人さんたちへの費用の支払を見直して、それぞれ施工店化してもらい、自己責任で打ちの仕事をしてもらうように変えたのです。
小笠原: 抵抗はあったんじゃないですか?
S氏: それほどでもありませんでした。やはり合理的な話でしたからね。我々にはブラックボックスになっていたんです。今まで現場の廃材やごみもすべて会社に持ち帰ってきていて、でもそれ以降は皆自分達で処理するようになったんで、そのごみ処理代も月に60〜70万円もあったのが20万円くらいに減りました。
また現場管理も彼らに任せていったので、そのあと工務課自体も解体し、そのメンバーは辞めた人もいますが、営業に移ってもらいました。こうして、昔は営業の全社員に占める比率、直間比率と僕らは言っていますが、それが45%から60%に向上しましたよ。
小笠原: それはすごいですね。当時K常務が、「小笠原さん、工務課の仕事を調べていったら、見事に何もなかったですよ、せみの抜け殻です。」とおっしゃっていらしたのが今でも印象的です。
それにもうひとつ債権管理も皆で真剣に取り組みましたよね?
S氏: えぇ、そうです。今でも当時決めた業務フローを守って、仕事をしています。
おかげさまで今期は貸倒ゼロです。この建築業界が不況で、倒産が多い時代にです。
それにご存知のように回収率も当時の70%位から今は95%ですよ。それも未回収は先方の検収基準とのずれだけですから。
それだけでも、1.5億以上の資金が節約できていますし、借入もその分減って資金繰りもとても楽になりましたよ。
小笠原: いやぁ、本当にすごいと思いますよ。今日の午前中も業績検討会議に出さしていただきましたが、不明な売掛金の違算はないですものね。これも社長やSさんが、主体的に素直に取り組んでおられるからです。どんなに我々といっしょに考えても、やはり当事者の実行力が決定的な成果が出るかどうかの分かれ目ですよ。その点で、御社の取組み姿勢と実行力は本当にすごいと思います。いまも皆さんが会議の資料やチェックのしかたにしても、進化し続けていますものね。私もとても勉強になります。これからも、いっしょに決めた経理マンの5つの心構えに従い、経理の役割を全うして下さい。ありがとうございました。
S氏: 第三者の眼で継続して会社の改善テーマをチェックしてもらう機能はとても大切だと思うので、会議にも出てもらっているわけです。
そういう長期の関係が大切だと思うのです。
社長: いやあ、おかげさまで平成8年当時、未処理損失が△7,846万円もあったのが、今期で1億円の剰余金を貯めることができました。
私も自己資本比率30%を目指して頑張っていきたいと思っているのですよ。
やはり銀行や仕入先の見る眼が違いますからね。
これからもよろしくお願いしますよ。
S建材株式会社さんのメリット
  1. 自社が主体的に仕入金額を確定し、それに基づいて支払をできるようになった。
    このため相手の言いなりで多く支払をする心配がなくなった。
  2. 自社の施工部門の機能を根源的に見直し、すべて他者に置き換えることができることが分かり、部門自体を廃止するとともに、外注費用も見直すことができ、大幅なコスト削減を達成できた。
  3. 債権管理のルールをいっしょに作り、それを守ることにより、回収率も70%→95%、貸倒れ「0」を達成することができた。

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